2012年7月15日日曜日

三角関数を使った計算の話題

fx-5800Pの取説を見ていたら、巻末に面白い問題が出ていたので試してみました。

p116に、「直接測れない距離」という例題が出ていて、底辺 A=50 [m],左側角 C = 61°32’, 右側角 D = 49°25’ となっている三角形で、右斜辺の長さ X を求める、というものです。取説には「公式」が出ていて、

X = (A・sin C)/(sin (180 – C – D))

という式で計算し、「答 : X = 47.06613853」となっているのですが、「そういや、これって、こんな風に計算するんだっけか ?」と思い出しながら、考えたのでした。

公式自体は「正弦定理」を書きなおしたものでありましたが、そういや、こんな計算、最近はしていないよねぇ。

正弦定理は結構使われる式らしく、形が良いので憶えやすいものであります。では、これをSolvreにて使うには、どうしましょうか ?
ここでは、入力の都合から、三角形の各辺をA, B, Cとし、更に、同辺に対応する角をS, T, Uとしておきます。しかし、Solvreでは、複数の等号は使えません。仕方がないので、A, B, S, Tだけの等式を入れましょう。

A/sin(S) = B/sin(T)

これで上記の問題を解くことが出来そうです。「B」を求める事にして、A=50, S=180-61°32’-49°25’, T=61°32’ を与えればよさそう。HP35Sでやってみた所、確かに47.0661 (FIX 4)を得ました。

ついでに左斜辺も計算させてみます。同様の手続きで、40.6610 (FIX 4)が求まりました。

そういや、fx-5900Pには、内蔵公式で「ヘロンの公式」もありました。三辺の長さが得られたので、この三角形の面積も計算できます。しかし、この式をSolvreに持ってくる具合には行かないので、手でチマチマと入力してやりましょう。
ヘロンの公式では、ラージSとスモールsがあり、このために2つの表式になっております。しかし、スモールsの方は、式を見やすくするために導入された程度のものなので、スモールsを使わない表式にすれば、式自体は1本になり、Solvreでも使えます。少々面倒ですが、この程度の式は一旦記憶させてしまえば良いので、そこが数式記憶機能の利便という具合です。

S = SQRT((A+B+C)*(B+C-A)*(A+C-B)*(A+B-C)/16)

少々長ったらしいのですが、これでヘロンの定理もバッチリ使えます。計算の結果、この三角形の面積は 893.6219 [m^2]となりました。計算練習として、お試し戴きたく。

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