2010年12月30日木曜日

2010年も、もう終わり

2010年と言えば、レオーノフ号が木星近傍のモノリスに接近し、モノリスは分裂、木星を飲み込んで「第2の太陽」が誕生している筈でしたが、実際にはあまりやる気のない総理が登場しただけでした。
今年ももう終わりですが、来年はもう少しよい年であります様。

※ 今まで「アシャーイ」なネタを書いていましたが、今後は別に書く事にします。こちらは電卓関連のネタに力を注ぎますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。

2010年12月29日水曜日

HP50gの電池に関連して

以前にHP50gの電池にENELOOPを使おうか、と考えておりましたが、どうも止めた方が良い様です Akira様も使っている様なので、使ってみようと検討しております。

NiMH電池などは、大電流を取り出すのには向いていて、そのためディジタルカメラなどにも使われるのですが、電卓の方は余り大電流を出す用途ではなく、却って電池の方が劣化してしまうのだそうです。ARMプロセッサなので、存外電流が必要なのかと思えなくもありませんが、滅多に電池の交換をしないので、やはり電流は少ないのかしらん。

やはりアルカリ電池を使うのが一番かと。ダイソーでは4本100円で入手できますしね。


追記 on 2011/01/09
コメントを御覧戴けばお判り戴けると思いますが、HP50gでNiMH電池は使えそうです。ただ「自己責任」でお願いします。

2010年12月14日火曜日

パゴスについての誤解

少々、誤解していた様です、パゴスについて。反省しております。

先日放映された日経のTVにて、小谷嬢が「パゴス、面白ーい」とハシャいでおりましたが、確かに、動画をS社のTVに向けて飛ばす、という奇妙な機能があるとかで、パゴスもなかなか興味深い製品ではある様です。
こうした目新しい機能が満載されているので、これは単なる「電子書籍ではないのだ」という意気込みがあるのでしょう。マルチメディアを牽引する新しいツールなんだ、と。そういや、S社のコピイに「見えてきたゾ、マルチメディア」とか言うのがありました。こういう、目新しい機能が色々とあるので、価格も張ってしまい、しかも大量に供給できないからか、店頭売りは御免、という方式で販売せざるを得ないのでしょうか。

... しかし。という事は、これは「単なる電子書籍ではい」、もっと言えば「電子書籍ではない」という事なのではないか、と。マルチメディア体験を提供する装置なのであって、電子書籍ではなかった。ああ、そう考えれば合点がいきます。いや、そうですか。今年こそ電子書籍元年、それに合わせてパゴス登場なんてマスコミが言っていたので、すっかりパゴスも電子書籍なんだと思って居りましたが、電子書籍ではないとすれば、これは当方の不明を恥じる所です。そう考えれば、パゴス改め「ガラパゴス」ですか、面白い端末なのかも知れません。
でも、動画をS社のTVに飛ばすという面白い機能も、S社のナントカブランドのTVにしか使えない機能でしょうし、貧乏人の当方には余り縁のない話ではあります。高給取りのTV人、新聞人とかにでも売りつけて、カネをふんだくってやって下さい。

そもそも、何で今、電子書籍なのか。書籍も最近では売上が減ってきているそうで、出版社もどうにかして書籍の売上を伸ばしたい、その窮余の策が電子書籍、という事らしいのです。電子書籍ならば配本コストも削減され、より安価に書籍が提供できる、しかも、流通経費も削減できるので、印税などもアップするかも知れない。そうした書籍の変化である筈ですから、多くの人々が利用するであろう事が期待される訳ですが、それには低価格な端末というのが必要条件であるに相違ないのです。安価に作るには、機能を絞り込む必要もあります。それでいて、目的のためには十分な機能を持っていなくてはならないのですから、開発は簡単ではないでしょう。パゴスにそれを期待していたので、以前に様なものいいになってしまったのですが、ガラパゴスは目的が違う所にあったので、この言い分は通じない、と、そういう事でした。

さて、今度「雁免許」から「本免許」になった総理ですが、本免許になった所で早速繰り出したのが「法人税減税」。これが出たという事は、すぐに出てくるのが「消費税10%(以上)」ですよ。やってくれますかね、本免許だそうで。財界は「早く法人税減税をヤレ」とか言っていたそうで、それが実現されるのですからウハウハですが、「法人税減税をやらないと、景気回復は望めないぞ」財界の偉いさんが言っていた話は的外れなのであって、消費税増税で消費はガタ落ち、国内産業も冷え込んでしまいます。財界に顔を並べている大法人のお歴々は国内景気になど責任はなく「売れないなら海外に行っちゃえばいいじゃん」なノリですから、そうした連中は「海外に逝っちゃえばいい」のですが、「消費税増税」という置き土産ですか。置き土産というよりも仙獄タヌキの最後っ屁。年末というのにねぇ。あーあ。アシャーイ !!

2010年12月10日金曜日

何だか気になる、電子書籍の行方

パゴスやSONY readerが採用する「XMDF」ですが、何かとても気になります。

先日、本邦ではDVDなどの私的な複製についても、PCを使って行うと違法になるとかいう話が出ているそうです。

著作権法改正、来年にもマジコンの利用やDVDリッピングが違法に - Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2010/12/06/dvd/

PCを使ってリッピングを行うにはCSSを解除する手続きが必要になるため、実質的にPCでDVDを複製する事が「違法」になってしまう様なのですが、何か、こうした話が出てくるとなると、電子書籍にも話が及んで来たりはしないかな、と。

そもそも、電子書籍はペーパーレスになるので、ハードウェアとしての紙媒体が不要になり、本屋に並んでいる書籍に較べてコストダウンする筈です。現在、大手印刷会社のオヤジは、手下に印刷作業をやらせて役員報酬が年俸ン億円と大変儲かっているそうですが、

ゲンダイネット
http://gendai.net/articles/view/syakai/127638

電子書籍となれば、印刷の手間はなくなってしまうため、年俸ン億円と言う話はなくなってしまう訳です。そこで目をつけたのが、電子書籍フォーマット。電子書籍では「印刷」は不要ですが、オープンではないフォーマットにすれば、その変換を「印刷」という作業の代わりとして、その変換作業でカネが取れる、と踏んだのでしょうか。ソフトウェアで「ボタンをポン」ですから、変換作業自体は印刷ほどカネが掛かる事はないのですが、そこで登場するのが、フォーマットの「ライセンス」です。XMDFはオープンソースではないので、ライセンス料金が発生します。そして、このライセンスを得て書籍データの変換作業を「印刷」と称して、印刷代金を戴く、というビジネスらしいのです。そうなると、XMDF形式の書籍は、通常の書籍に比して値段が下がる度合いは余り期待できず、「果たして書籍を電子で読む利便はあるのか」となってきます。

もちろん書籍の保存場所に関する問題も、電子書籍によって解決されるものです。書籍というものは、数冊程度ならばそれほど場所を取りはしませんが、書痴とも言われる人ならば大量の書籍を持っているものですから、その保存場所も問題になってきます。それが「電子データ」という形で解決されれば、場所がかなり節約できてしまうのです。こうした事で書籍を電子化する事を望んでいる人はいるでしょうが、まあ、ものとしての書籍に較べて、データだけの書籍となると、最初の内は余程特殊な人でない限り飛びついたりはしないのではないでしょうか。そこで電子書籍化による書籍のコストダウンが注目されるのではないか、と思うのですが、XMDFではそれが期待されないんじゃないか、と。

パゴスが「これはヤバいんじゃね」と思うのは、その対応フォーマットです。XMDFは自前フォーマットですから仕方ないとしても、他に対応するフォーマットに、これから世界標準になるであろう「ePub」が入っていない所ですね。一応、XMDF、テキスト(ShiftJIS)、PDF以外の文書をPCのアプリケーションによってXMDF形式に変換し、PCから読み込む事は可能な様ですが、余程マメな人じゃないと、そこまでしないよなぁ。増してePub形式はXMDFへ変換出来るのかしらん。

ここでは、そうした「余程マメ」な人がパゴスを買おうとした所を想定しましょう。今度は、その購入方法です。何と、量販店の店頭へ行っても、現状では「購入申し込み」しか出来ないそうな。そこまで自信があるんかね、パゴスに。申し込んで1週間とか待つと、ようやく御到着。そもそもwebでしか買えない電子書籍を買うのにも最初は手間が掛かるんですから、本体まで待たせると言うのは、どんなものかと思いますよ、正直。余程「有難い物」なんですかね。恩賜のタバコの方が余程有難い様な。

で、散々パゴスの悪態を吐きましたが、問題はこれから。マメな人が、取り敢えずパゴスで「自炊」した書籍を読んでみようと思い立った、とします。「コンテンツが、コンテンツが」とうろたえる連中の事ですから、先ほどのDVDリッピング違法と同じく、自炊した書籍も違法、とか言ってくるんじゃないか、と、そんな事を懸念するのですね。私的なバックアップ目的の複製は著作権法上問題はなかった筈ですが、来年にはそれも違法になるというのですから、果たしてどうなるのでしょうか。増して、自分で作成した文書を簡単に読める様には出来ていないパゴス。

「そこで、<正式な>電子書籍を購入して読めるパゴスですよ、お客さん」。おあとがよろしい様で。

2010年12月9日木曜日

うまく軌道に乗れませんで、スマソ

というのは、当方ではない「あかつき」の話ですが、6年後には再び、という話なので、気長にお待ち下さい。もっとも、こちらのblogも電卓以外の話題ばかりで軌道を外しておりますが ... 。

2010年11月24日水曜日

SONYのeBook端末について、明日にも発表があるとか

既に海外では「Reader」として販売されている、SONYの電子書籍ビューワーと目されている製品の国内販売に関する発表が、明日11/25の15:00からUstreamで行われるらしいそうで、少々気になっております。

しかし、「ガラの悪いパゴス」の様に、特殊なフォーマットの電子書籍しか読めないとなると、遠慮したいものです。さて、どうなのでしょうか。ガラの悪いパゴスを作ったメーカーは、IS01とかいう端末も作っていましたが。で、「パゴス」って、何 ?

2010年11月7日日曜日

余り関係はないのですが、お悔やみ

戸田盛和氏死去 東京教育大(現筑波大)名誉教授 - 47 news
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010110601000761.html

戸田 盛和氏(とだ・もりかず=東京教育大〈現筑波大〉名誉教授、元横浜国立大教授、物理学)6日午前2時44分、多臓器不全のため東京都渋谷区の病院で死去、93歳。東京都出身。自宅は東京都渋谷区。葬儀は11日に近親者のみで行い、後日「お別れの会」を開く。喪主は妻国子(くにこ)さん。

波の振動などの現象を研究する非線形物理の理論で世界的に知られる。ほかの波と衝突しても形が変わらない「孤立波」(ソリトン)を表す方程式「戸田格子」を60年代に提唱。2000年度の日本学士院賞を受賞した。おもちゃを題材に、物理を分かりやすく解説した著書もある。

2010/11/06 22:51 【共同通信】

戸田先生と言えば、岩波新書の「コマの科学」(もうねぇかな ?)。当方、先生とは一面識もありませんが、一応書いておきます。合掌。
今年も、小室直樹など、多くの大学者が亡くなっております。果たして、この国は何処へ行こうとしているのでしょうか。

2010年10月24日日曜日

「新居浜高専PICマイコン・キット」に含まれている「wingcc」とは ?

秋月電子の「新居浜高専PICマイコン・キット」に含まれるPIC向けCコンパイラ「wingcc」が気になっていたのですが、どうやら「sdcc」の様ですね。

CPUを作ろう ~シミュレータと論理ICによる計算機教材~
http://plaza.rakuten.co.jp/CPU4Edu/14007

まだまだ勉強中の身なれど、そのうちにでもPICで何か、電子回路でも作ってみたいものです。

追記 on 2014/08/12
「新居浜工業高等専門学校PICマイコンキット」はリニューアルされていて、MicroChip社のIDEを使う模様。

2010年10月9日土曜日

コレは ?!

comp.sys.hp48を見ると、大変面白い情報がありました。

Casio Prizm
http://groups.google.com/group/comp.sys.hp48/browse_thread/thread/b2fadf3d6d5217ce#

CASIOの「カラー」グラフ電卓、の様です。ポストにはリンクがあり、大変興味深いものです。

Casio Education : PRIZM
http://www.casioeducation.com/prizm

ソフトの方はどうなのか良く判りませんが、ハードの方は遂にカラー液晶を採用しました。これこそ、日本メーカーが世界に誇る電卓製品なのかも知れません。
しかし、ついにカラーですか。驚いちゃった。

さて、HPは、どんな製品を出してくるのかな ? Computer is Personal Again ! って事で。

2010年10月1日金曜日

安い? 電子辞書

日経の「価格情報・週末が狙い目」は結構面白いので、良く見ているんですが、こんなものが出ています。

価格情報・週末が狙い目
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100930/1033235/?P=3

■セイコーインスツル DB-J990…2980円
・ネットワーク対応電子辞書
※在庫複数。本体のみ(ACアダプターなし)

結構面白そうな電子辞書です。しかし、もっと面白いのは、この製品のwebページ。下の方に

重要なお知らせ
ネットワーク電子辞書「DB-J990」についてのご注意とお願い

というリンクがあります。

果たして、件の辞書ですが、どうしてこんなものが出回っているのか、その辺りも面白そうです。売れ損なった電子機器などが「夢の島」に新品のまま廃棄されているという話があります。そうした所から持ってきたものなのでしょうか。で、「電子立国」ニッポンの大手メーカーは、未だにこんな事を繰り返しているのでしょうか。だから、製品も高くなってしまうのか、などと考えてしまうのです。

もう少し安くて売れそうなものを作ってよ ... 。

2010年9月26日日曜日

fx-9860GII

以前、国内メーカーの関数電卓は元気がない、みたいな事を書きましたが、不勉強だった様で、反省しております。

CASIOが「fx-9860GII」というグラフ電卓を出しているのですね。機能的にはTI-83+より上、ハードウェアではSDカードも使えるという興味深い機種です。
CASIOは、webサイトでも面白いコンテンツを出していて、結構、関数電卓も売り込もうとしている様で、なかなか努力しています。電卓、というと、後進国でも製造できるかの様な風で、国内のメーカーは余り積極的には開発、製造していない感がありますが、CASIOは「どこか違うのではないか」と少々期待しています。Sharpあたりはグラフ電卓も新製品は出ておりません。大方の国内メーカーもこうした傾向の様です。
しかし、CASIOは頑張っているようです。外国向けでもある様ですが、それでも国内向けにも販売しています。同時に、webで販促のためとは言え、面白いコンテンツを用意していて、まさに国内需要を喚起しようと努力しているかの様です。

関数電卓は、HP50gの様に多機能なものは不要、という意見もあります。確かに、計算する内容がはっきりと判っている人には、そうした多機能な電卓はむしろ、計算の効率の面では歓迎されないのかも知れません。極端な話、こうした人には「電子数表」さえあればいいのでしょう。実際、電卓を使わず、手回し式の計算機で様々な計算をしているという研究者もいると聞きます。
しかし、高機能グラフ電卓は、利用者に色々な事を教えてくれるものです。もちろん、ガイドも必要ですが、やはり、高機能グラフ電卓は、ただの計算だけの道具、というものではなく、数値計算に関するリテラシイを提供する、そんな道具であります。HPやTIは、学生に使ってもらい、関数電卓を計算のリテラシイ向上の具として提供しています。こうした海外の製品は多数ありますが、国内メーカーにおいてもまだ、CASIOが頑張っているというのは、ある意味で嬉しいものです。

まあ、ここで書いても微々たるものではありますが、少し書いておきました。

2010年9月9日木曜日

スカタンが偉そうな事は言えませんが

こんな記事があります。

偏差値60以上と50以下の高校生、こんなところに違いが(2010年09月01日) - Business Media 誠
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1009/01/news053.html

受験産業「ベネッセ」の調査だそうで、何でも、50以下の高校生は「解けない問題があると、それをスキップしてしまう」、60以上の高校生には「判るまで粘り強く考える」という違いというか傾向があるんだとか。でも、50~60の区間はどうなっているのか ?
それはさておき、当方、前者の「50以下の高校生」だったので、偉そうな事は言えませんが、「好きでもない、果たしてこんな問題を解けても、それこそ社会で通じる技能になるのか ?」という疑問があるので「解けない問題があるとスキップしてしまう」という事なのでしょう。
実際、好きな事、興味のある事については、偏差値に関わらず、大抵の人はそれについて努力を惜しまない筈です。逆に、60以上の高校生は、(それこそ、大学に入るためだけの)受験勉強に興味を持っているから、その問題を解くべく努力を続けるという具合なのであって、大学に入ってしまえばそれこそ「用済み」になってしまう勉強であり、そんな勉強だけをしていたら、社会に出てもダメになってしまいますよ。あれだけ勉強して東大に入り、難関の司法試験もパスしているはずであった高級官僚の「ノーパンしゃぶしゃぶ」なんてのもありました。海上保安庁のヘリ墜落事故があった当時、マエハラさんも種子島でヘベレケになっていたそうで。

高校にしても大学にしても、もっと実際に役立つ学問を教えてほしいものです。

2010年9月5日日曜日

不謹慎ではありますが

先日、海上保安本部のヘリコプター「あきづる」の墜落事故の事故があり、乗員5名の方が亡くなられましたそうで、まずはお悔やみを申し上げます。
事故そのものついて、ここでは触れませんが、このヘリが引っかかってしまったという送電線について、少々簡単な計算をしてみようと思いまして、取り上げました次第です(だから、タイトルで不謹慎と申し上げたのでした)。

佐柳島と小島、この2つの島に架かる送電線についてのデータは、以下にあります。

Asahi.comより
http://www.asahi.com/national/gallery_e/view_photo.html?national-pg/0818/OSK201008180211.jpg

これによりますと、佐柳島で72.7 m の標高、小島で137.65 m の標高にある送電塔の間に送電線が垂れ下がり、送電線は最も低い所で50 m、送電塔の距離は 1179 m との事です。

既に、送電線の描く曲線は「懸垂線」であると判っているのですが、以前、ここで触れました懸垂線の例題では、線の両端が同じ高度である前提で計算していました。しかし、この問題では両端の高度は異なりますから、どうやって計算したものか、と悩んでしまったのです。
しかし、両端の高度は違っても同じ懸垂線であるには変わりないらしく、色々と調べた結果、どうやらSolvre付きの電卓ならば計算できるらしい、と判ったので、ここに記す次第です。

まず、懸垂線の式を、つぎの様にしておきます。

y = a*cosh(((x-k)/a)-1)

これは、原点からkだけ隔たった位置を極値とする懸垂線です。先程のデータから、佐柳島・送電塔での座標を (0, 72.7-50) = (0, 22.7)、小島・送電塔ので座標を (1179, 137.65 - 50) = (1179, 87.65) とします。これら2点を、上記の懸垂線の式が通過するので、つぎの方程式が得られます。

22.7 = a*cosh(((0-k)/a)-1) ... (1)
87.65 = a*cosh(((1179-k)/a)-1) ... (2)

原理としては、この2つの方程式を連立させれば、カテナリ数 a と、ずれた原点位置 k が求まるはずですが、これを解析的に解くのは、恐らく無理なんじゃないか、とヘタれた事を思いまして、電卓のSolvreの威力を借りようという魂胆です。

まずは (1) を変形します。

22.7/a = cosh(-k/a)-1 ,
cosh(-k/a) = 22.7/a + 1 ,

所が、cosh(-x) = cosh(x) なので、

cosh(k/a) = 22.7/a + 1 ,
k/a = arc-cosh(22.7/a + 1),

∴ k = a * arc-cosh(22.7/a + 1) ... (3)

この(3)式を (2)に代入します。

87.65 = a*cosh(((1179-(a* arc-cosh(22.7/a + 1)))/a)-1)

この式を電卓のSolvreで解けば、取り敢えずはカテナリ数 a が得られ、そこから原点座標のずれである k も計算できる筈です。但し、大抵の Solvre では f(x) = 0 の形式で式を与える必要があるので、少し書き換えます。

a*cosh(((1179-(a* arc-cosh(22.7/a + 1)))/a)-1) - 87.65 = 0

これでいいでしょうか。しかし、式の見やすさを優先して書いているので括弧が多くなっていますから、少し短くしましょう。例えば、HP35SのSolvreで解く場合には、EQNメモリに

A*(COSH((1179-A*ACOSH(22.7/A+1))/A)-1)-87.65=0

と入れてやればOKです。後は変数 A に適当な数を初期値として入れ(この場合には500くらいでいいんじゃないか、と思います)、SOLVE A として計算させます。
当方の計算結果は A = 3493.63821633 と出ました。これがカテナリ数で、極点の原点からの隔たり k は、

A*ACOSH(22.7/A+1)

を計算し、k = 398.044857704 を得ました。

カテナリ数が得られたので、送電線の長さも計算できます。極点にて佐柳島、小島の2方向について分割し、両方の値を合計するという手続きで良いでしょう。

佐柳島 - 極点 の長さは、a*sinh(k/a) = 398.906586922 m
小島 - 極点 の長さは、a*sinh((1179-k)/a) = 787.475270643 m
合計 = 1186.38185756 m

意外に短いのですね。

ちなみに、ここでは計算結果の桁数をいたずらに長く書きましたが、本来は有効桁数もありますから、この場合には小数点以下2桁程度で充分です。また、HP35Sでは表示桁数によってSolvreの計算を打ち切る状態が違ってきます。ですから、同じ事を試しても別の結果になります。御注意。

2010年9月3日金曜日

これはエエ

「おやじのゲンダイ」を覗き、その後、ゲンダイネットを徘徊しておりましたら、こんな記事を見つけました。

【“徹底比較”こっちが勝ち!】abrAsusVS.マメモ - ゲンダイネット
http://gendai.net/articles/view/kenko/125950

abrAsusって、何 ? で、記事を読んでみると、A4の紙を折って使うメモ帳なのだそうです。で、以下が製品のサイト。

abrAsus「保存するメモ帳」 - SuperClassic
http://superclassic.jp/?pid=16591184

ここでは、折ったA4の紙を保持する、手帳の「革」を売っているのですが、A4の紙を折りたたんでメモにし、書いたらそれをスキャソしてEvernoteなどに放り込んでしまう、という方式でメモを取りましょう、みたいな事を述べています。確かに、ディジタルデータとして取り込んでおけば、後で活用が可能ですし、嵩張らずに済みます。なかなか考えてるなぁ、と感心したのですが、それよりも、このA4紙の使い方に感激してしまったのでした。

A4の紙を8等分にして、それをメモ代わりにするのがキモなのですが、この折り方をすると、HP35Sのケース横のポケットにちょうど収まるんですね(旧パッケージのケースです)。ですから、こうして折っておいた紙をケースに忍ばせておけば、いつでもメモ書きが出来る、という具合です。もちろん、abrAsusのケースを買ってもいいんですけれどね(御購入戴いても、アフィリ8をしているのではないので、こちらは無関係です)。
ちなみに、A4紙の折り方については以下のサイトが詳しいので、御参照下さい。

保存するメモ帳 abrAsus で便利なA4リフィル! 横罫6mm版です。 - OSANPO Shopping
http://store.qol-web.jp/80-free-template-pdfs/-abrasus-a4-6mm/

ちなみに、新パッケージのケースって、紙とか収まるんですかね ? 御存知の方はお知らせ戴きますとウレシイです。

2010年9月2日木曜日

最近はしょうもないネタが続いており

少々反省しております。今度は少しマシなネタを提供するつもりで、ゴニョゴニョと準備しております。

でも、消費税増税というのは歓迎できません。いくらJulyさんが値引きで電卓を販売しても、消費税増税だと、やはり高くなってしまうのです。
「駆け込み需要」という事なのでしょうか。でも、それは景気の前借りですよねぇ。

ああ、またしょうもない事を ... 。

2010年8月27日金曜日

試験に持ち込める電卓

Julyさんの所でも書かれておりますが、余り高性能の関数電卓は、資格試験の会場への持ち込みが出来ないケースがあります。
最近知ったのですが、電検3種とか、そういうのでもダメらしいのですね。では、どんな電卓ならば良いのか、と言いますと、メモリーキーと根号のついている程度の電卓に限る様です。
「では、三角関数値が必要な問題とかはどうするの ?」と思うのですが、どうなんでしょうね。電検3種辺りでは、5択問題が多いらしいので「エイヤッ」と解答するのでしょうか。あるいは、そうした問題が出ないとか。

HPでも、最近は事務用電卓、という感じの電卓を出しておりますが、国内メーカーほどには、多くの種類の電卓を出している訳ではありません。それぞれの分野で使われるであろう電卓を数えるほどしか出していません。それは、「試験に使える電卓」も出しておこうという事情からなのでしょう(米国でも似たような事情はある様です)。しかし、国内のメーカーは(こう言っては失礼かも知れませんが)余り代わり映えしない感じの電卓を、形だけ変えて「バリエーション」としているかの様です。一方、ポケコンや関数電卓はヤセ細るばかり。国内メーカーにも、面白い関数電卓とかを期待したいものですが、さて、どうなんでしょう。
CASIO辺りは、グラフ関数電卓を早い時期に発売しました(恐らく、世界初なのではないでしょうか)。その「伝統」を受け継ぎ、今もグラフ電卓を出している様です。また、Wolfram Alphaとまでは行きませんが、計算機で使える様々な計算式を紹介するサイト(ついでにwebで計算もできます)も提供しております。その昔「未だ買うな、きっとCASIOが何かやる」という「満流コピー塾」のコピーがありましたが、どこか、未だ期待しているのですね。もう、ダメなのかな。

2010年8月25日水曜日

TI-83+ で「ハマって」しまった

HP電卓もそれなりに使っている積もりですが、簡単にグラフを描くのに、TI-83+ も重宝しております。
そんなTI-83+ ですが、簡単な式の数値解を計算しようとしたら、なかなか解が得られません。どうなっておるのか。
実は、TI-83+ では、計算式の末尾の丸括弧を省略できる、という機能があります。これではまってしまったのでした。
要は、カッコが変な所に入っていたのに気付かず、まったく別の計算式を計算していた、という、単なるポカミスというオチ。最近は、電卓で計算をしていないので、腕が鈍った、という、それだけの事でした。

以上、起承転結になっておりますね。
ついでに書くと、TI-83+ では変数名がアルファベット1文字なので、変数の掛け算に入れる「*」を省略できるという機能があります。「A*B*C」と書く所を「ABC」とすれば良いのです。
しかし、これも気を付けないとまずい事があります。数式メモリとでも言うべきメモリが、Y0~Y9の10本あるのですが、この内、例えば Y0 と丸括弧の式を掛け算するというもの、すなわち「Y0*(A-2B)」の様な式を計算する時に「*」を省略すると、とんでもない勘違いになってしまうのです。何故か。「Y0(A-2B)」とすると、数式メモリ Y0 の、独立変数部分(X)を(A-2B)を代入して計算する、という具合になってしまうからです。

この辺、実際にTI-83+ を持っていないと判りにくい話題ですが、誰か見ていましたら、御参考に。

既に米国では30bが出ている模様

この間取り上げた、新型金融電卓「HP 30b」が、向こうでは既に販売されている様です。
しかし、他にはコレという製品も出ていないので、Julyさんも取り扱っていないのかな ?
※ 先程、入荷、取扱いを始めた旨、御連絡を戴きました。有り難う御座居ます。on 2010/09/02

そういや、HPのWebOSマシンですが、来年の早い時期に登場する模様です。
何か期待してしまいます。comp.sys.hp48 にも似た事を考える向きがありました。

さーて、どうなるのかな ?

2010年8月6日金曜日

高性能関数電卓への期待

過日発売されたAppleの「iPad」は、その操作性からかなり好評となり、タブレット・デバイスという新しい商品カテゴリを生み出しました。
そして、色々なメーカーがタブレット・デバイスの開発を進めており、一部はプロトタイプなども出現している状況です。
我らが(?)HPは、いち早くMSに対しタブレット・デバイスの試作機を供与、MSのバルマー氏によって、その強烈なデモが行われましたが、一方でHPは、Palm社を買収する形で「WebOS」を手に入れました。そして、Windows1採用のタブレット・デバイスと並行してWebOSを使ったタブレット・デバイスを投入すると計画しているという情報も出て来ています。

現在、低消費電力の点から、タブレット・デバイスについてはIntelのAtomプロセッサよりも、英国ARM社の提供するARMアーキテクチュアの方が都合が良い、とされています。そして、ARM向けのWindowsはWindows Embedded Compactなどの一部の製品を除き、存在していません。そこで、タブレット・デバイスを開発する各社は、ARM向けにも開発が行われているAndroidなどのOSを採用するケースが目立ちます。しかし、我らが(?)HPは、WebOSを採用したタブレット・デバイスを投入するというのです。WebOSのタブレット・デバイスにも、IntelのプロセッサではなくARMプロセッサが使われます。各社がAndoridを採用する中で、WebOSを採用するというのは、なかなか勇気のいる事ですが、恐らく、勝算があるのでしょう。

そういや、HPはiPhone向けにシリーズ10のエミュレーションを行うアプリケーションを提供しています。一部のユーザーはこれを使っていると聞きます。そして、過去にはHP-LXにグラフ電卓のアプリケーションを搭載していました。HP-LXは、Lotus1-2-3を採用した、表計算の出来る高級電卓で、その中に、Lotusと連携して動作するグラフ電卓まで盛り込んだのです。そして、今日では、シリーズ10のプログラムをiPhone向けにも提供してます。新規の電卓製造は、中国のメーカーに委託しておりますが、「HPでは電卓をやらない」という訳でもないのではないか、と思うのです。そこへ、WebOSタブレット・デバイスの投入です。

タブレット・デバイスは、iPadで示された様に、実に直感的に操作できるという特徴があります。関数電卓では、テンキーや関数キーなどを持って居れば、それで用が足りていた所もありましたが、グラフ電卓などが登場すると、その機能はより多機能になり、電卓I/Fでは、その機能を十全に活用するのには足りなくなってきてます。しかし、タブレット・デバイスに高性能関数電卓のアプリケーションをイムプリメントしたらどうでしょうか。様々な機能をタッチオペレーションで簡便に呼び出し、目的とする結果をスムーズに得られる、という事が可能になると思うのです。

もしかすると、HPのWebOSタブレット・デバイスには、そうした「高性能関数電卓」アプリケーションが搭載されてくるのではないか、とどこか期待したいのです。
HPは「Computer is Personal Again」というスローガンを掲げて、製品を投入しています。まさに、WebOS「関数電卓」タブレット・デバイスは、そうした方向を力強く示すものになるのではないか、と密かに期待しているのですが、果たして、どうなるのでしょうか。一応、ツバをつけましたよ。

あーあ、そんな関数電卓が出ないかなぁ。

2010年7月27日火曜日

HP35s ユーザー の みなさま え

おもろい もの おいて おく。いかの アドレス へ とり に きて。


リンク


... と、某怪人の様な出だしで書いてみましたが、ここには、zip アーカイブがあります。御自由にお取り寄せ下さい。中身はみてからのお楽しみ。御感想は文書中のメールアドレスに戴けますと有り難いです。

追記 on 2008/06/13
タイトルを変更しました。

追記 on 2009/09/06
ヤプウのパンツケースが終了してしまったので、新しいストレージを模索中です。申し訳ない。

追記 on 2009/09/17
Windows Live の SkyDriveに、新しいものを置きました。御覧あれ !

追記 on 2010/07/27
SkyDriveの方のファイルがどうなっているのか心配なので、Google DocsにもPDFを置きました。横の「当方の文書」リンクからどうぞ。

2010年7月1日木曜日

AUR (Advanced User Reference) が第 2 版になっておりました

久しぶりに comp.sys.hp48 を見ましたら、こんな話題がでておりました。

AUR Manual Edition 2 - comp.sys.hp48

http://groups.google.com/group/comp.sys.hp48/browse_thread/thread/e94f4055de3d399a


Advanced User Reference が、第 2 版になっているそうで、早速、見に行ってみました。

Manuals - HP.com

http://h20000.www2.hp.com/bizsupport/TechSupport/DocumentIndex.jsp?lang=en&cc=us&prodClassId=-1&contentType=SupportManual&prodTypeId=215348&prodSeriesId=3235173


電卓向けの例題も付いている様です。

「やられたなぁ」と、勝手に思って居ります

久しぶりに、はるまき様ページから「HP電卓@wiki」様ページをみたら、こんなエントリがリンクされておりました。

今日届いた本 - 『理系人のための関数電卓パーフェクトガイド』 - qune

http://qune.cside.com/archives/001640.html


「関数電卓の本」当方、書いてみたいなぁ、などと勝手に思って居ったのですが、実際、そうした本があるとの事で、これは「やらてたなぁ」と、それも勝手に思って居った訳です。
で、そういう本を書きながら、いずれは電卓屋のオヤジ、なんて事も、などと思っていたりするのですが、これは July の溝江氏が既にやられて居り、まあ、仕方がないか、なんてね。当方、英語苦手だし。
そういや、もう 7 月になりました。皆さん、July でHP電卓を (当方はちょっと ...)。

TI Nspireの新型が出ているそうな

以下を御参照。


http://education.ti.com/educationportal/sites/US/homePage/nspire-family.html


アルファベットのキー配置が改まった他、カーソルキーがタッチパッドになっている様子。
でも、Naocoさんではまだ、扱いがなさそうな ?

コソーリ、更新しています

コソーリ、更新しています

あくまでも「コソーリ」なので、コメントへの返事はすぐには出来ません。御理解のほど。

2010年6月3日木曜日

メンテナンス業務

現在、ある方の御厚意により、webに繋がることが出来ましたので、メンテナンス業務を行いました。でも、メンテナンス以上の事はないので、情報はありません。スマソ。

※ 一応、アカウントが残っておりました。でも、次はいつの事になるやら。あーあ。

2010年3月10日水曜日

お詫び

当方、事情により当面、本blogの更新が出来なくなります。コメントにも返答出来ません。
再開は未定ですが、出来るだけ早い時期に再開出来ます様努めますので、御容赦戴き度。

... destruct sequence. code: zero, zero, destruct, zero.

はるまき様、Akira様、Kaak様、July・溝江様、ほかの皆様、コメント賜りまして有り難う御座居ました。

SpockがMcCoyに精神融合を行いながら囁いた台詞 (from ST2;TWOK)
「... Remember」

2010年1月26日火曜日

HP35sで、円周率を計算してみたよ

前のエントリで紹介しました次の記事を参考に、HP35sで円周率を計算してみました。

Many Digits of Pi (HP32sii, HP-16c, HP-12c, HP-12cp, HP-19c, HP-30b)
http://www.hpmuseum.org/cgi-sys/cgiwrap/hpmuseum/articles.cgi?read=899

この記事のトップにある、HP32sii向けのコードが移植しやすく思われ、試行錯誤を重ねて移植、実行してみた所、およそ01:05時間程度で結果が得られました。
桁数は小数点以下200桁です。以下、オリジナルのコードを移植する際の「差分」について述べておきます。

1) 32siiの行番号は英文字1文字 + 数字2桁ですが、35sは英文字1文字 + 数字3桁と異なります。また、GTOなどのジャンプでは32siiの場合には数字部分を指定しません(出来ないらしい)が、35sでは指定する必要があります。

2) 変数のマッピングが異なります。

2-1) 32siiでは、変数A~Zが配列として、1~26の番号を用いて操作可能ですが、35sではA~Zは-1~-26で操作されます。
2-2) 32siiでは、配列操作のインデクスに、特殊変数「i」を用意していますが、35sでは「I」、「J」を用います。
2-3) 統計機能の変数として「n」(Σ+キーを使って入力した、データの個数)を使いますが、この場所が、32siiでは配列番号28でアクセスされるのに対し、35sでは-27となります。

以上を踏まえて、書き換えたものを載せておきます。

original author ; Katie Wasserman (許可は取っていない ... ; 英語出来ない)


P001 | LBL P
P002 | CLVARS
P003 | CLΣ
P004 | 1 ; Set up index to store variable 'A' (on 35s, it is assigned to index 0)
P005 | STO J
P006 | -27 ; Set up to store the iteration counter in register n
P007 | STO I
P008 | 26 ; calculate number of iterations needed = log-base-2(10) * N
P009 | 8
P010 | *
P011 | 2
P012 | LOG
P013 | /
P014 | IP
P015 | STO(I) ; Store in n
P016 | 2
P017 | STO(J) ; starting value
P018 | *
P019 | 3
P020 | +
P021 | Σ+ ; the SIGMAx register is used to store (iteration_counter x 2 + 1)

B001 | LBL B ; main loop
B002 | 1.026 ; set up for register loop
B003 | STO I
B004 | 0 ; initial carry

C001 | LBL C
C002 | 1E8 ; 100,000,000 this determines the number of digits per register
C003 | *
C004 | n
C005 | RCL*(I)
C006 | + ; multiply and add carry
C007 | ENTER
C008 | ENTER
C009 | Σx
C010 | /
C011 | IP ; divide by (iteration_counter x 2 + 1)
C012 | STO(I)
C013 | Σx
C014 | *
C015 | - ; remainder is the carry
C016 | ISG I
C017 | GTO C001
C018 | 2
C019 | STO+(J)
C020 | Σ- ; decrement iteration_counter by 1; and (2 x iteration_counter + 1) by 2
C021 | x>0?
C022 | GTO B001
C023 | 26 ; set up for register loop to carry overflows up one register,
C024 | STO I ; register value can never be more than 2 x 10^8

E001 | LBL E
E002 | RCL(I)
E003 | 1E8
E004 | -
E005 | x<=0?
E006 | GTO F001 ; no carry
E007 | STO(I)
E008 | 1
E009 | STO- I ; these 3 instructions add the carry forward
E010 | STO+(I)
E011 | STO+ I
E012 | GTO E001 ; this isn't really needed since the overflow can never be more than 1E8, ; but it's nice to have if other algorithms are used
F001 | LBL F
F002 | DSE I
F003 | GTO E001
F004 | RTN

S001 | LBL S
S002 | 1.027
S003 | STO I
S004 | VIEW(I)
S005 | ISG I
S006 | GTO S004
S007 | RTN


実行は[XEQ] P [ENTER]です。実行が終わったら、[XEQ] S [ENTER]で、計算結果が見られます。結果は、配列1~26に、8桁毎に入っていて、それを表示するだけです。

いわゆる「Quick hack」的な書き換えなので、実行効率などは判りません。もっと、良いコードになる可能性はあると思います。
しかし、32sii(40分)より35s(1時間5分)の方が遅いとは ... トホホ。一方、30bでは600桁以上計算するのに、40分掛からないとか。やはり、ARMベースで新しい関数電卓とか、出ないかな ?

2010年1月22日金曜日

HP30bについて

もうすぐ、新たなHPの金融電卓「HP30b」が発売されるそうです。

HPCC
http://www.hpcc.org/

ここにある「Richard Nelson's HP30b Fact Sheet」によると、工場出荷が2010/01/29、webでの扱い開始が2010/03/01となっています。もう少し先ですね。

HP30b - Educalc.net
http://www.educalc.net/1842484.page

既に、20bが販売されていますが、上記ソースによりますと、違いは次の様です。

HP30b Business Proffesional
HP20b Business Consultant

これは名前。

32KBのRAMが用意されている様です。100個の配列があり、50個のペアの回帰分析データや、出納データなどを収容出来ます。レジスタは10個で、番号によって呼び出され、レジスタ0は配列の指標としても利用されます。
30bには、プログラミング機能が付きました。プログラムはPrgm 0 - 9の10個の区画があり、それぞれに00 - 99までのラベルを利用可能。1区画辺り290バイトまでのプログラムが作成可能で、サブルーチンスタックは4段。RPNでプログラムを書き、Solvreにも使える様子。
金融関連の機能について拡充が図られたと言います。統計機能では二項分布が増えていて、IP(Integer Part)、FP(Fractional Part)が新設されている様です。マニュアルには「population deviation, standard error, forecasting」の項目があるので、ガウス分布などの計算機能がありそうです。三角関数や指数/対数もあり、ある程度は関数電卓としても利用可能な雰囲気です(20bと同じ)。


カタログ・ダウンロードページ

Featured-Packed and Programmable - HP 30b Business Professional - hp.com
http://h20195.www2.hp.com/v2/getdocument.aspx?docname=4AA2-7918ENUC.pdf

そんでもって、290バイト程度のプログラム領域で何が出来るの ? という向きには、どうやら、凄い話があります。700桁のπを計算可能らしいのです。

30b programming environment - HP Forum - The Museum of HP Calculators
http://www.hpmuseum.org/cgi-sys/cgiwrap/hpmuseum/forum.cgi?read=161716#161716

ここでは、30bを使ってπの700桁計算を試したという話が出ていました。30bでのコードは出ておりませんが、 何と、掲載されておりました。

Many Digits of Pi (HP32sii, HP-16c, HP-12c, HP-12cp, HP-19c) - HP Forum - The Museum of HP Calculators
http://www.hpmuseum.org/cgi-sys/cgiwrap/hpmuseum/articles.cgi?read=899

には、12Cなどのコードがあります。おそらく、移植して実行した模様。20bと同じくARM系の石らしく、かなり速度が出る様子です。(しかし16Cで17時間掛かったというので、余り早くは計算出来そうもありません)

何だか、良いかな ? でも、こうした感じで関数電卓が出てくれれば、と思うのは、当方だけではない様です。「Gene Wright's HP30b review」(HPCCサイトを御参照)を御覧下さい。

2010年1月16日土曜日

HP35Sの電池を交換しました

買ってから先程まで、電池を交換した事がなかったのですが、今般、交換の止むなきに至りました。

数値積分とかすると、電池切れのインジケータが出てきて、計算が終わると電源がOFFになっていたのですが、手計算では特に出なかったので、普段から出るようになった所で交換しようと思っておりました。
しかし、手計算で使っていると、いきなり「MEMORY CLEAR」が点滅するじゃないの ! リセットも出来ず、電池を交換した次第です。もちろん、中身もパァになってしまいました。
まあ、大したものを入れていた訳ではないので、それほど困る事はありません。メモリーが消えてしまったので、却って新品を使う様でもあります。

【教訓】 一度でも電池切れインジケータをみたら、急いで電源をOFFにして、電池を交換しよう !

恐らく、こうすればメモリーを消さずに済むと思います。

しかし、HP35Sの電池は長く持ちます。

2010年1月4日月曜日

仕事始め ?

謹賀新年。
仕事でやっている訳ではないのですが、今年も電卓に関する情報が提供できましたらと言うことで、皆様、宜しくお願い申し上げます。
でも、最近はネットブークの話ばかりで、余り電卓の話題を書いておりませんねぇ。コレはアカン。反省して居ります。
新年早々、反省かいや ... 。