2009年11月10日火曜日

Diff Eqを使ってみたよん

たまには電卓情報らしい話題ということで。

HP50gのグラフ機能に「Diff Eq」があります。簡単な微分方程式をグラフで解く機能で、PDFマニュアルをみると、

df(x)/dx = F(x, f(x))

形式の方程式を解くのに使えるそうで、早速試してみました。

コイル L と抵抗器 R を直列につないだ回路に直流電源 V を接続した場合に、回路に流れる電流を I(t) とすると、

L dI(t)/dt + R I(t) = V

となります。Diff Eq では、方程式を書き換えないとなりません。

dI/dt = (V - R*I) / L

これを電卓に与えるのですが、コイルのインダクタンス L、抵抗値 R、直流電圧 V を数値で与えておかないとなりませんから、つぎの様にしました。

L = 100 [mH]
R = 1000 [Ohm]
V = 1.5 [V]

で、ここからが実践です。適当なディレクトリで、上記変数を設定しましょう。

100 [EEX] 3 [+/-] 'L' [STO]
100 'R' [STO]
1.5 'V' [STO]

次に、[2D/3D]メニューでグラフの設定を行います。一旦、各種の設定をリセットして、次の設定を行います。

Type : Diff Eq
F: (V-R*Y)/V

ほかはデフォルトで大丈夫でしょう。

そうしてから、グラフを描く範囲を設定します。[WIN]メニューにて、

H-View: -0.0001 〜 0.00065
V-View: -0.001 〜 0.002
Final: 0.00065

ほかはデフォルトでも一応大丈夫ですが、グラフの計算間隔が粗いと思う向きは、「Tol: 0.000001」とすると良いでしょう。

後は、[ERASE]、[DRAW]とメニューキーを押せば、グラフが描かれます。お疲れ様。

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さて、方程式について、書き換えを要しましたが、これはある程度しかたがないにしても、変数の置き換えまでしていました。こんな具合です。

t -> X
I -> Y

実は、X,Yの部分をT,Iとして解かせることは可能です。グラフを描くと PPAR という変数が設けられますが、この中に独立変数と従属変数が記録されていて、それを書き換えればいいのです。
本来はメニューから出来そうなものです。しかし、Type: をDiff Eqにすると、独立変数は変更可能ですが、従属変数の方は出て来ません。その場合は一旦、Type: の所を「Conic」にすると「Depend: 」という項目も出てくるので、ここで変更する事も出来ます。しかし、少々めんどうな気がします。

で、実は、より詳しい使い方が、はるまき様の Wiki にあります。簡単な方程式を解く、と紹介しましたが、更なる高度な使い方もあるので、皆様、見てみましょう。

http://www.ann.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/harumaki/wiki.cgi?page=DiffEq

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